2014年度の自治会防災資機材調達予算からの拠出で、ご覧の灯油バーナーを調達完了しました。独立した熱源としてはプロパンガスが一般的ですが、法規制によってプロパンガスボンベのみを備蓄することは出来ません。あくまでもプロパンガス設備が存在してそれにプロパンガスボンベを接続していることが前提になりますが、エルザ32は都市ガス設備ですのでプロパンガスは常設できませんし、いざ災害が発生した際にガス店からプロパンガスボンベが入手できるかどうかは定かではありません。
そこで、防災部の防災リーダーが見つけてくださったこの灯油を燃料としたバーナーを調達しました。灯油は保管や入手が容易ですしコストもとても安価です。『オムニバーナー』で検索していただくと製品の詳細がご覧いただけます。
この灯油バーナーの特徴は次の通りです。
- 燃料の灯油が保管と運用に安全で安価、入手容易
- キャンプ用品のような小型ではなくプロパンガスの五徳並みのサイズ
- 電源が一切不要で点火・運転が可能
- 同様規模の燃焼カロリーの器具としては比較的安価
- プロパンガスのカロリーと同等またはそれ以上の火力が得られる
今回は、一番大型のセットを1台と追加の五徳1台とそれぞれのセパレート設置キット、そしてタンクから分岐するための2口バルブをセットで調達しました。
灯油は引火点が高い=簡単に引火しないので安全なのですが、その反面当然着火するのは大変です。この灯油バーナーではカセットガストーチを使って灯油気化部分を余熱して、灯油を気化して点火を行います。これがなかなか難儀でして、防災部メンバーでかれこれ20回ほど練習したでしょうか。冬季なので特に点火が難しかったのだと思われますが、誰にでも点火できる代物ではないことが唯一の難点です。このため、このバーナーは防災リーダーを中心とした点火演習を行った方による操作が前提になります。
オプションでご覧のような火屋(ホヤ)を装着しますと、屋外専用のストーブにもなります。寒風吹きすさむ中では気休め程度の暖かさですが、風のない屋外であればそれなりの暖かさを確保できます。一般の反射型石油ストーブに比べたら数段上の暖かさです。
2015年1月31日(土曜日)に開催された新年お餅つき大会では、サブ熱源として大量のお湯を沸かすために初登板しました。大型の五徳で最大11,000Kcal/h、中型の五徳で8,000Kcal/hですので、数値上は2列のプロパンガス用五徳よりも強力な熱源ですし、実際に運用してみて右側の大型鍋いっぱいの水を外気温3度でも15分程度で沸騰させられました。
点火時には多少灯油臭さはありますが、点火さえしてしまえば灯油臭い事もなく調理に供することができました。この資機材は、次回の秋季総合防火防災訓練(エルザ32防災フェスタ)の炊き出しで活躍することになる予定です。
このほか今期の防災備蓄資機材調達予算では、どなたでも点火できる卓上カセットガスコンロの屋外対応風防つきタイプや備蓄用カセットガス180本、仮設トイレ・便袋を調達しました。詳細は4月の通常総会時に事業報告としてご覧頂く予定です。
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